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Last-modified: Sun, 29 Dec 2013 03:16:47 JST
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HDD のトラブルに備える

About

ここでは、HDD のトラブルを回避するための方法を紹介しません。HDD のトラブルを回避する方法はありません。確実な方法は当然ありませんし、残念なことに、高い確率で回避する方法もありません。HDD に関するトラブルは、必ず起こります。もしも起こったことがない、ほとんど起こらない、というときは、偶々良い製品に当たったものと考えて良いと思います。 ここでは、HDD のトラブルによる損失を少しでも回避する方法についていくつか紹介します。

補足 : 機械製品の個体差の話

HDD に限らず機械製品・機械部品には個体差があります。個体差とは、簡単に言えば、同じ製品の中に大変良いものがあったり、良いものがあったり、普通のものがあったりする、ということです。当然ながら、悪いものもあります。これは量産される製品には必ず発生しているもので、よく耳にする、品質テスト、とは多くの場合に、仕様に支障がない普通の製品であることを保証するものであり、良い品質のものを保証するものではない点にも注意が必要です。HDD で言えば、寿命がメーカの想定よりも長い製品であったり、逆に、想定よりも短い製品がある、ということです。

購入して運用を開始した日付を付箋する

HDD を購入した日付と、その HDD の運用を開始した日付を付箋に書いて、HDD の側面か上面か、邪魔にならない所に張っておきましょう。外付け HDD でも 内蔵 HDD でもです。PC を定期的にメンテナンスするときや、HDD を増設するときなどに、直ぐに目で見て確認できるようにしておきます。こうすることで、長期的に使用されている HDD を発見し、必要に応じて交換することができます。

私の場合にはドライブレターも書き記しています。ドライブレターとは、例えばCドライブやDドライブといった、アルファベット1文字です。ドライブレターは OS(例えばWindows) から変更できます。したがってそのドライブレターが割り当てられた HDD が、数多くある HDD のどれかが分かれば、その中にあるデータをバックアップしたり、移動したりすることが楽にできます。またファイルパスを利用したショートカットの入れ替えもしなくてよくなります。

排熱の問題

HDD は常温で扱うことが推奨されています。よくPCケース内の熱が原因で HDD が壊れるような話を耳にします。付箋を貼ることで排熱に問題が発生しないのか、疑問に思うことでしょう。しかし多くの場合には問題になりません。付箋によって HDD が持つ熱が上昇し、問題を起こすようでは、そもそもその PC 全体の排熱処理に問題があります。

HDD を目的別に使い分ける

機械部品は使った分だけ劣化し、故障の発生する確率も上がります。HDD にも同じことが言えます。したがって、頻繁に操作する HDD と、データを保存するための HDD とを切り離して運用する、という対策が考えられます。

例えばシステム全般(OSやキャッシュ)を扱う HDD と、データを保存する HDD を分離することが、最も採用されている対策方法でしょう。この分離によって、少なくとも OS の HDD とデータを保存する HDD とが同時に問題を発生する確率はかなり低くなります。OS 側の HDD に問題が起きたときは、データを保存している HDD への被害が軽微で済みますし、もそもデータを保存している HDD に問題が起きたときは、OS を使用して対象の HDD をチェックすることができます。基本的にはメリットの方が大きいでしょう。

OS と データを保存するための HDD が同じとき、問題が起きたときにはまず、HDD に問題が起きたのか、それともシステムに問題が起きたのかを確認するのが困難になります。さらに、インターネット経由で情報を集めることもできなくなります(これについては分離していても OS 側の HDD が問題を持っていれば同じことが言えますが)。そして一番重要な問題は、保存しているデータの回収が困難になる確率が上がることです。OS を起動しようとして HDD を物理的に、システム的に操作してしまい、その結果、データを保存している個所もダメージを負ってしまう、ということはよくあります。

クラウドサービスやイントラネットを利用したデータの保存も、規模が異なるだけで基本的にはこの方法と同じです。自分が手元で使っている PC とは異なる領域にデータを保存し、保存されたデータのみバックアップを取って、管理しています。

SSD と HDD の組み合わせ

近年(2013年現在)では SSD と HDD を組み合わせることが多くなりました。OS を SSD に保存し、それ以外のデータは HDD に保存する、といった具合です。自然にシステムとデータの保存領域が物理的に分離されていることになります。SSD は HDD よりも高速に読み書きすることができますから、この構成は基本的にはメリットしかありません。

ただしこのような構成になっていて、SSD にデータを保存するような使い方をしないようにしましょう。SSD は HDD と比較してデータの復旧・回収が素人には困難で(まず不可能)、その手の専門家でもデータの復旧・回収ができない、といったことはよくあります。

近年のノートPC(LaptopPC)は SSD しか搭載しない、ということもよくあります。HDD と比較して物理的な故障を起こしにくく、省電力で、小さく作れるからです。しかしながら先に書いたように、故障時には深刻な問題を引き起こしますから、本当に重要なデータはノートPC以外に保存することを考えた方が良いです。

空き容量には余裕を持たせる

HDD や SSD の空き容量には常に余裕を持たせる方が良いです。HDD ではデータを移動したりするために、その HDD のデータの保存されていない一部の領域を使用したり、あるいは一部の領域がトラブルなどによって使用できなくなっています。

この問題は、例えばある部屋が荷物でいっぱいになった時のような状況に似ています。ある荷物を移動するために、足の踏み場を確保したいのですが、そこにはすでに別の荷物があって移動できない、というような状況です。一部の領域が使用できなくなっている、という状況は、床に穴が開いてしまっているような状況です。また大きな荷物を移動しようとすれば、それだけ大きな空き領域が必要になります。

HDD や SSD では、効率よく荷物を移動したり、必要のない荷物を動かさなかったり、あるいは大きな荷物を動かすための仕組みが用意されています。多くの場合には、HDD や SSD を使用するシステム(OS)に用意されています。しかしながら、保存領域に常に余裕を持たせることは重要です。例えば荷物の移動中に、床に穴があくことも十分に考えられます。このときに代わりに荷物を移動したり、置いておく場所を確保しておくことは重要です。

現実的に、どの程度の空き容量を維持しておけばよいのかは定かではありません。仮に 1TB(1024GB) の HDD の 5% とすれば、51.2GB です。ある1つのデータが 10GB 程度までであるならば、これくらいの余剰があれば十分な気がします。もっとも 1TB の HDD を購入しても、実際に 1TB 分だけ使えるようにするシステム(OS)は殆どないでしょうけれども。