WindowsPCを高速に設定して運用を開始する
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WindowsPCを新規に導入する、再設定する場合に、効率よく環境を整えるための手順をメモしておきます。ここではRAMDiskやシステムの設定を利用してSSDへの負荷を軽減する措置を考慮しています。RAMDiskの利用はSSDへの書き込み回数を減らすだけではなく、ブラウジングなどを高速化できる可能性があります。
設定手順と解説
1. WindowsのUpdateを繰り返して最新版にする
まずはWindowsUpdateを繰り返して最新の環境にします。ある程度長い時間がかかるので最初に完了してしまいます。またWindowsUpdateが完了していない場合、ソフトウェアのインストールに失敗することがあるので、最初に完了していたほうが安全です。
Windows8では登録作業などがあるので、それも先に済ませたほうが良さそうです。IEからのみ実行することができます。
2.自動デフラグを停止する
Windows7以降?でしょうかWindowsでは自動的にデフラグを走らせてHDDないしSSDを最適化する機能があります。コンピュータから何れかのドライブを右クリック、プロパティから「ツール」を選択し、「最適化」の項目を実行します。ドライブの最適化項目が表示され、接続されるすべてのドライブが表示されたらSSDだけスケジュールされた最適化を無効化(オフに)します。システムドライブがSSDである場合に、このことが原因でフリーズを繰り返す可能性があるようです。
3. ブラウザのインストールと同期
InternetExplorerを主なインターネットブラウザとして利用している人以外は、WindowsUpdateが完了した段階でインストールして同期をとります。この後に入れるソフトウェアの最新版を入手するために必要になります。著者の場合はChromeです。
4. RAMDiskの作成
RAMDiskを作成してSSDへの負荷を軽減するのと、後に続く作業を素早く実行するためRAMDiskを作成します。RAMDiskを利用しない場合は読み飛ばしてください。著者の場合はSoftperfect RAM Diskを利用しています。
5.ブラウザのキャッシュ先をRAMDiskへ変更する
IE以外のブラウザのキャッシュ先をRAMDiskへ変更します。ブラウザキャッシュは溜りやすいので早めに処置します。ブラウジングを高速化する意味もあります。ここで、注意する点が2つあります。
- IEのキャッシュ先はまだ変更しない。
- 特定のソフトウェア(MicrosoftOfficeなど)でインストール障害や起動障害を起こす可能性があります。
- システムの一時ファイルの保存先はまだ変更しない。
- 特定のソフトウェアでインストール障害を起こす可能性があります。
6. ソフトウェアのインストールを行う
取りあえず必要なソフトウェアをインストールします。メーラや各々の環境下で必要なソフトウェアはこのタイミングでインストールします。
著者はメールクライアントにThunderbirdを利用していますが、Profileの保存先はこの時点で変更します。
7. ユーザ系ディレクトリの保存先を作業領域用HDDに変更する
Windowsに標準で与えられる「ユーザ」の内部にあるディレクトリ、例えば「ダウンロード」や「デスクトップ」は異なるドライブ(HDDなど)に変更することができます。この時点で変更を実行します。ソフトウェアによってインストール時に影響を及ぼすので、必要なソフトウェアをインストールした後の方が良いです。
8.システムの一時ファイルの保存先をRAMDiskに変更する。
必要なソフトウェアのインストールなどが完了した時点でシステムの一時ファイルの保存先をRAMDiskに変更します。これより以前にRAMDiskへの変更を行っていると、ソフトウェアのインストールに失敗したりする可能性があります。
9. ソフトウェアの基本設定を行う
ユーザ系ディレクトリの変更や、一時ファイルの保存先をRAMDiskへ変更する作業が完了した段階でソフトウェアの基本設定を行います。
まずソフトウェアのインストール後に、一時ファイルの保存先などを変更したことによって、ソフトウェアの起動に不具合が生じないかどうかを確認します。ソフトウェアによっては不具合を生じるかもしれません。その場合は、変更をすべて元に戻した後、どの変更が影響しているのかを調査して調整する必要があります。
インストールしたソフトウェアが正常に起動したことを確認したのち、デフォルトの保存先などを設定します。またキャッシュが発生する場合に、そのキャッシュの保存先をRAMDiskへ変更するなどします。
ソフトウェアの同期設定、設定ファイルのインポートなどはこの時点で行います。以降影響を受けないので。
10. システムに保存されたキャッシュを削除して最終確認する
運用を開始する前に最終確認をします。とりあえずシステムに蓄積された一時ファイルを削除してしまいます。CCCleanerなど有名な環境整備ソフトウェアを利用すればよいでしょう。必要ならレジストリもクリーンしてしまいます。
完了した後、Windowsを再起動して不具合が出ないか確認したら運用を開始します。