ソフトウェアのインストール(起動)に失敗する問題
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ここでは著者が遭遇したインストールの不具合に関する修正・対応方法を紹介しています。ソフトウェアの種類は選びません。 対応アプリケーション(ソフトウェア)でかつ動作環境も確認しているのにインストールできない場合に参考になるかもしれません。
このページの情報が役に立つかもしれない不具合の例
- 「パッケージの展開に失敗する」ようなエラー文章が表示される
- メモリまたはディスクの空き容量が不足しているため、ドキュメントを開いたり、保存したりできません。
- 十分な空きがあるにも関わらず。
RAMDiskの参照や環境変数変更による不具合
SSDの書き換え回数を節約するため、ブラウジングなどを高速化するため、RAMDiskを導入した場合に不具合が生じている可能性があります。正確には環境変数の変更による不具合である可能性があります。インストールしようとするソフトウェアがWindowsに定められているデフォルトの環境変数を確認(参照)しようとし、失敗することで生じる不具合があります。
ユーザが任意に変更したり、ソフトウェアが参照する環境変数で最も多いのが「ユーザ環境変数:TEMP,TMP」「システム環境変数:TEMP,TMP」だと思います。一時ファイルの展開先です。インストーラがコンポーネントを一時的に展開する先が、紹介した何れかの個所で固定されている場合、コンポーネントを展開できずにインストールに失敗します。また経験上ですが、そのようなインストール失敗の場合、環境変数が原因であることを明示されません。これについては十分に注意する必要があります。
必要な対応
先に紹介した一時ファイルに関連する環境変数をデフォルトの値に戻します。それで解決しない場合には、変更したすべての環境変数を元の値に戻す必要があるでしょう。環境変数の初期値は検索すれば多く該当するので問題ないかと思います。重要なのは不具合が解消し、インストールが完了した後に、動作確認をすることです。また一時ファイルの環境変数を変更する必要がある(変更したい)場合、環境変数を書き換えた後、再度起動確認することも重要です。
ユーザ系フォルダの場所(パス)を変更することによる不具合
Windowsで標準に与えられるユーザに関連するフォルダがあります。例えば「ダウンロード」であったり「お気に入り」であったりです。これらはプロパティから変更することで、Cドライブ以外のドライブ(HDD,SSD他)に場所を移すことができます。しかしながらこのユーザ系フォルダをデフォルトの位置で参照するソフトウェアやインストーラがあり、それらの実行時に不具合を生じる可能性があります。また経験上ですが、そのようなインストール(起動)失敗の場合、そのことが原因であることが明示されません。
必要な対応
場所を変更したユーザ系のフォルダを元の場所に戻し、インストールを実行した後、再度変更して動作を確認する必要があります。プロパティに「元の場所に戻す」項目が存在するのでそれほど面倒な作業ではないでしょう。変更した状態でソフトウェアを起動させたいが、変更した状態では起動に失敗する場合は、変更先のフォルダをシステムによって正式なユーザ系フォルダと設定し、まったく同じ名前のフォルダを「ユーザ」フォルダの中に作成することで解決する可能性があります。
これらの不具合が生じる可能性がある代表的なソフトウェア
- Paint.net
- Microsoft.Office系
- Google chormeブラウザ
特にMicrosoft.Officeに生じる問題
Office2010ないしOffice2013ConsumerPreviewがインストールできない問題に遭遇しました。動作環境はWindows8ですが、おそらくあらゆるバージョンのWindows、およびMicrosoftOfficeに共通の問題です。2010の場合にはパッケージの展開に失敗、2013の場合は開始して進行度が10%に到達するかしないか程度のところで失敗しました。またインストールに成功しても起動しない場合もありました。
考えうる原因や対策
基本的に、一般的なWindowsの扱い方をしていればOfficeが起動できない問題はそれほど複雑な問題ではないと思います。従来の修正ツールなどを利用すれば十分に解決できるとハズです。
上記の参考サイトに筆者が遭遇したものと同じような症状と原因について言及されています。InternetExplorerのキャッシュ保存先を移動していた場合に、MicrosoftOfficeに不具合を来す可能性があります。筆者の環境を鑑みるとOffice2010や2013でも同様なのでしょう。また先に記した環境変数の影響やユーザ系フォルダを移動したことによる影響も考えられます。Microsoft.Officeをインストールに失敗する場合には、システム全般の設定を元に戻して再度実行することを試したほうがよさそうです。